配当額や取締役の選任など株主総会の議案にインターネットで投票できる会社が今年の総会シーズンで、250社と前年より5割も増えます。東京証券取引所に上場している企業の1割を越えます(日経新聞平成16年5月19日朝刊)。
インターネットでの議決権行使は、平成13年の商法改正により、平成14年4月1日から施行された制度です。
株式会社は、総会に出席しない株主がインターネット(条文では「電磁的方法」との古めかしい言葉で表現されています)によって、議決権行使できることを取締役会で定めることができます。
この制度を採用した会社は、株主が事前に承諾していれば、招集通知もメール等で送ることができ、このとき、議案などと一緒に、ID・パスワードなど議決権行使に必要な事項を提供します。株主はこれを受けて、パソコンでインターネット上の議決権行使専用サイトに接続し、パスワードなどを入力して、議案への賛否を意思表示します。
通知をメールで受けることを事前に承諾していなくても、総会の期日の1週間前までに会社に対してネットで議決権行使したいことを申し出れば、会社はこれに応じなければなりません。
ネットでの議決権行使は、通常、総会前日の深夜でもできるので、個人の株主にとってかなり利便性が高いものとなっています。
このような制度が急速に普及してきた背景には、株式持合いの解消の進行で個人や外国人の株式保有比率が高まっていることが背景にあるとされています。今後も、なおいっそう普及し、一般的な手段となっていくことは間違いないでしょう。
株主総会、ネットで投票
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