<ポイント>
◆興味本位での利用は後に思いがけない不利益が生じることがあります
◆技術的な知識・技能がない限りはファイル共有ソフトを利用しないほうが安全
1 ファイル共有ソフトとは
ファイル共有ソフトとは、インターネット上で不特定多数のユーザーとファイルを共有するためのソフトウェアです。現在では、Amoeba(日本製)、BitTorrent、Freenet、GNUnet、eMule(eDonkey2K Network)などがあるようです。
ファイル共有ソフトで共有するファイルが、他人の著作権があるものであった場合には、こうしたソフトで動画を共有してしまうことは著作権侵害をすることになってしまいます。
2 匿名性?
ファイル共有ソフトにも「匿名性」あると言われることがあり、利用しても自分が発信したことはわからないのではないかと思うかもしれません。
しかし、これらのソフトウェアのうち一部はトラフィックが解析されており、特殊なソフトウェアを使うことによって、発信者のIPアドレス、ポート番号、発信時刻(タイムスタンプ)が判明してしまうことがあります。
3 著作権者からの申立て
著作権者は、こうして判明したIPアドレス等をもとにプロバイダを相手方として発信者情報の開示等を求めて裁判所に申立て、発信者の、氏名又は名称、住所、電子メールアドレス等を開示するように求めます。
プロバイダ側も著作権者が解析した発信者のIPアドレス等が不正確であることとの反論はなかなか難しいこともあるようです。
4 自身に連絡がくるのは、、、
つい興味本位でファイル共有ソフトに動画をアップしてしまうこともあると思います。しかし、利用したのを忘れかけたころ、ある日突然、プロバイダから発信者情報の開示に同意するかどうかの回答を求められる連絡がくることがあります。この段階になって安易に利用しなければ良かったと後悔することになります。
適法に利用するための知識・技能がない限りは、興味本位でファイル共有ソフトを利用することは控えたほうが安全ではあります。