スカイプレミアム事件に関し保存・収集すべき証拠について
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◆保存・収集上の注意点など

 

1 最近、何件かスカイプレミアム事件についてご相談をいただいておりますが、証拠保存されていない方が多いように思われます。現時点で訴訟提起するか否かは別にしても以下の資料は整理して保存しておくべきと考えます。
(1)損害、及び損害額等を立証するための証拠。
・G Q F Xホームページ上の「My Profile」タブで表示される画面。
・G Q F Xホームページ上の「Account Statement」タブにある取引履歴(入出金と運用結果に関する履歴)のレポートについて、取引の全期間のデータ。
・取引履歴が取れなくなった場合に備えて、銀行通帳や振込伝票など。
(2)エージェント情報に関する証拠
・エージェントの名刺。
・エージェントの経営する/所属する会社等のホームページ。
・Facebook等S N Sアカウントの氏名等プロフィールがわかる画面。
(3)勧誘に関する態様(不法行為)を証明する証拠
・証券取引等監視委員会の下記サイト。
https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2021/2021/20211208-1.html
・メールやLINEアプリ等でのやり取り。
・講演、ミーティング、勉強会などで配布された資料。
(4)その他
・自身の手帳。メモしたノートなど。
・また、以上の記録をもとに、弁護士及び警察に説明できるように簡単な時系列表を作成しておく。
・被害者が集まるライングループ上で開示されている証拠はそのまま裁判資料としては使用できませんが、情報収集する際の参考資料になりますので適宜保存しておく。

2 弁護士に依頼した場合は、訴訟提起のために以下の資料は収集してもらうことになります。
(1)証券取引等監視委員会が、令和3年9月17日に申し立てを行い、令和3年12月8日に東京地方裁判所(ビジネスコート)からスカイプレミアム社および同社のCSO(最高営業責任者)であり日本における営業活動の統括責任者である水島忍に対して下された決定文。その他証拠書類については適宜。
(2)訴訟提起されている集団訴訟等に関する事件記録を適宜。今後、判決が出ればその他資料は依頼を受けた弁護士において適宜収集することになりますが、各弁護士の判断によります。

3 その他一般的な注意事項
・他にも個々の事案に応じて残しておくべき証拠はありますので判断に迷ったら保存しておくようにしましょう。
・保存する際には、文書の作成者、作成日を意識して残すことになります。
・また、証拠の原本があるときは、自身のメモを原本に書き込まずに、コピーを作成してコピーに書き入れるようにしましょう。