早いもので2023年もあと2週間強となりました。
コロナ禍以降、1年の経過がより早く感じておりますが、仕事が忙しくなるにつれ、年末を実感している今日この頃です。
さて、今年を振り返るにあたり、何と言っても野球・サッカーという2大スポーツにおける関西勢の強さが際立った1年でした。
サッカーファンの私が野球を話題にするのは少々恐縮ではありますが、阪神タイガースのお膝元で育ち、友人たちの殆どがタイガースファンという環境下にいたため、応援するなら迷いなく「阪神タイガース」と言える私なので、お許しいただけたら幸いです(笑)。
セ・リーグでは阪神タイガース18年ぶりの優勝から始まり、安定の強さなのかパ・リーグでは、オリックスバファローズの3連覇。日本シリーズが関西勢対決ということで大いに盛り上がったのは記憶に新しく、第7戦まで行われた日本シリーズは、それまでの激闘を制した阪神タイガースが38年ぶり2度目の日本一に輝きました。
タイガースの今シーズンのチームスローガンを「A.R.E.」とし、「アレ=優勝」への強い決意表明をした岡田監督。経験を踏まえた岡田監督の言葉の力はチーム内だけではなくファンにも一体感を生み、より結束した結果が「アレ」や「アレのアレ」の達成だったのではないでしょうか。
次に私の専門分野であるサッカー界の話題に移ります。
なんと、Jリーグの優勝チームも関西のチームであるヴィッセル神戸でした。
ヴィッセル神戸には豊富な資金力がある親会社が存在します。その資金力で獲得したのが、今年の7月まで約5年間在籍していたアンドレス・イニエスタ選手。他にも大迫勇也選手をはじめ、元日本代表選手が複数人揃うチームです。しかし、今シーズンはイニエスタ選手を中心とした戦術とは逆の戦い方をして行くにつれ、勝利という結果が伴ってきたという皮肉な出来事がありました。そんな好調なチームと引き換えに出場機会が激減したイニエスタ選手はシーズン半ばで、UAEのチームへ移籍することとなりました。
この優勝はイニエスタ選手の置き土産と言っても過言ではないと思います。なぜなら、このイニエスタ選手が在籍しているチームだからこそ、移籍を希望した選手も多く、FCバルセロナでの活躍やW杯優勝経験を持つイニエスタ選手と練習から共に過ごすことは何よりも選手たちの財産となるからです。
今シーズンのヴィッセル神戸は、大迫勇也選手のキャリアハイとなる22ゴール、FWでコンビを組む武藤嘉紀選手の10ゴール10アシスト、他にも山口螢選手や酒井高徳選手の守備や攻撃参加への貢献等々、30代前半のベテラン勢の活躍とそれに引っ張られる形で若手選手が競争に入っていき、チームが活性化された結果だと感じています。
なお、大迫勇也選手を育てたチームのサポーターである私はこのヴィッセル神戸の優勝を素直に喜ぶことはできません。
しかし、大迫選手は最終戦前に鹿島アントラーズでお世話になった先輩の引退試合に顔を出してくれたりと、まだ「アントラーズ愛」があることが確認できたので、いつかアントラーズに戻ってきてくれないか…と未だに淡い期待を抱いております(笑)。
自分にゆかりのあるチームが優勝するということは、熱狂的なファンで無くとも特別な瞬間であり、その地域のアイデンティティや連帯感が強化されると思います。
特に阪神タイガースの快挙は、経済的にも大きなエネルギーをもたらし、また多くの人々に感動を与えました。これがスポーツの素晴らしさだと考えます。
サッカー界もW杯だけ盛り上がるのではなく、Jリーグでもこのくらいの影響力が与えられたら良いのですが…。