2024年09月01日

推し活とは、二次元のキャラクターや人物、バンドなどの団体、その他、自分の好きなものを応援する活動全般を指します。元々は、熱狂的なアイドルファンが自分の好きなアイドルを「推し」と呼んだことが「推し活」の語源のようです。
一部では「推し」は主にアイドルや俳優について、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている人物のことをいう、とも言われていますが、最近はむしろ自分が応援する、したい、という気持ちを表しているように思います。

私について言えば、これまでにも何回か言及したことがあるのですが、「怒髪天」という日本のほぼ同年代のロックバンドを推しています。
どんなバンドかはさておき、推し活にはいろんな効能があるように思うので、私の感じることをお伝えしたいと思います。(ロックバンド限定のものもあるかもしれません。)

第1に健康と美容によいと思われます。
ライブに参加するためには、体力が必要です。
ワンマンライブなら2時間、他のバンドと一緒にやるライブなら3時間、場合によれば一日中のイベントもあります。そのほとんどがスタンディングで席はありません。
そのようなイベントに参加するためには丈夫な足腰が必要です。
普段からしっかり歩き、泳ぎ、柔軟体操をし、ヨガで体幹を強くするなどして、足腰を鍛えていますし、実際に頑張る気力が湧いてきます。
また、ライブの予定が入ればその日に向けて白髪を染めたり肌の手入れをしたり、だらけがちな自分のケアに節目を設定することができます。ライブの日に向けてネイルアートまでする人もいます。
もちろん演者さんに細かいところまで見えるはずもないのですが、自分たちにとってのハレの日であるライブに向けて身だしなみを整えるモチベーションが湧いてくるのです。

第2に年齢や仕事に関係なくバラエティに富んだ友達ができます。
SNSでつながることや、ライブ会場で何度か近い場所にいたりすることがきっかけで、いろんなお友達ができます。
もちろんすべての人とうまく付き合うのは難しいのですが、なんとなく勘が働くようになったこともあり、今ではすてきなお友達がたくさんできました。
一番ありがたいのは、たまにしか会えなくて直接は話さなくても同じことを考えていて、会ってお互いの思いが同じであることを確かめあったり、一緒にいるとほっとできたりするような友人がこの年齢になってできたことです。
現実的な利害に関係なく楽しかったライブを振り返りながら大笑いする時間は大切な時間です。

第3に心が若々しくいられるというのがあります。
これは私が思い込んでいるわけではなく、複数の脳科学者の方が推し活が脳に良い働きを与えると言っています。
推し活が、生活パターンがマンネリ化した日常生活に「新鮮な体験」をもたらすとか、惜し活を通じて感動したり共感したりすることによって脳の感情エリアの活動を刺激したり、愛情ホルモンと言われるセロトニンが分泌されたりすると言われています。
そして、例えば恋愛感情であれば破局してしまったり近くなりすぎて家族愛的なものに変わってしまったりしがちなのですが、対象と一定の距離感のある推し活であればそのような心配はありません。
さらに既婚者であっても、推し活であれば不貞行為に発展する心配はほぼありません。
つまり推し活を通じて合法的に脳に刺激を与え幸せな状態になることができるのです。

こんな話をしていると、どうやって推しを見つけたらいいの?と聞かれることがあります。
まずは、ラジオや音楽配信サービス、YouTubeなどで気に入ったものを見つけたらあれこれ考えずに近くのライブ会場に足を運んでみることをお勧めします。あるいは友達におすすめを聞いてみて同行させてもらうのも安心かもしれません。
音楽に限らず、好きなものや好きな人をひとつでも増やすのが人生を楽しくサバイブする秘訣かな、と思っています。